地域計画(2024~2027年度)

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飯野地区地域づくり協議会の、第2期地域計画(2024~2027年度)です。以下にその冒頭を掲載します。

このページの下段に、全文をダウンロードいただけるリンクがあります。また、地域の皆さまには、2024年6月5日号の鈴鹿市広報とともに、各戸にお配りしました。

飯野地区の地区旗モチーフとなった「さぎ草」の花です。

第2期地域計画の概要

鈴鹿市総合計画にあわせて飯野地区が実施する第2期(2024年度~2027年度)の地域計画を提示します。

第1期の地域計画が2023年度に終了することから、当協議会では専門部から第1期の評価と反省について聞き取り調査を実施すると共に、各自治会を通じて住民の皆様の意見を反映するためのアンケートを実施しました。

第1期の基本は、飯野地区で暮らすみんなが互いに協力し、活力があり、安心安全に楽しく生活し、笑顔で溢れるようなまちを目指すことによって、飯野地区に住んで良かった、これからもずっと住み続けたい思うまちづくりを基本理念としており、第2期においても基本理念は継承発展してまいります。

第2期におけるまちづくりに向けての重点活動は、第1期の理念を踏襲しつつ、①防災・防犯・環境、②子育て・福祉、③文化・スポーツを3本柱とし、行政と一体となって協働で取り組みます。なお鈴鹿市が取り組む政策・事業と、当協議会が取り組む実践計画の役割に違いがありますが、諸活動の展開にあたっては、日々連携を取りつつ活動を展開します。

第2期の地域計画は、当協議会が取り組むものに限定して記述しました。なお第2期活動の特徴は、第1期の反省から、ごみ問題・空き家対策・野犬・野良猫対策等、地域の諸課題に関心を持って対応するため、新たに「環境部」としての環境委員会を設置します。

地域づくり協議会の位置づけは、飯野地区にある各種団体が地域課題を解決するために、地域づくり協議会の呼びかけで集まり、決定した内容を各々の団体が持ち帰り、各々の責任で実行する協議会組織です。つまり住民の皆様が期待する役所のような行政的な役割を有する執行機関ではなく、また事務局に常時専門スタッフが常駐する組織ではないため活動に限界があります。

しかし私たちは地域の諸課題を解決し、「飯野地区に住んで良かった」と思ってもらうために地域づくり協議会を結成したのであり、その趣旨・原点を踏まえることが極めて重要です。そこで第2期の地域計画では、事務局機能を強化することを含め、専門部の活動を機能させることを最重点に取り組むこととします。

第2期地域計画の作成にあたって

第2期地域計画の作成にあたっては、第1期の基本理念を踏襲しつつ、新たな地域課題への対応を加筆することにしました。そこで改めて、私達が目指す飯野地区ビジョンとは何か、またどのような検討課題と経過を踏まえて作成したのか、以下に記述します。

1 第1期地域計画の概要と理念

(1)鈴鹿市総合計画の基本コンセプトは、「鈴鹿市に住んで良かった。これからもずっと住み続けたい」と思うまちづくりです。飯野地区における第1期のアンケート(抽出した2,486世帯)の結果は、75%が住み続けたいとの回答があり、そうは思わないが5%、わからないが20%でした。
 
(2)第1期のアンケート内容から分析すると、日常の買い物や医療機関等が近くにあり、生活の利便性から「住み続けたい」と判断している反面、バリアフリーが十分でなく、高齢者施設に対しては満足度が低い結果となっていました。また公民館等の行事やスポーツについては、回覧板等で繰り返し周知をしているため認知度は高いものの、福祉・防災を含め自治会や地域団体の諸活動については認知度が低く、広報活動を再検討する必要があります。
 
(3)地域住民のアンケートを基に、2回に分けてワークショップを開催し検討した結果、当協議会が目指すまちづくりの基本方針を決定しました。その内容は、①鈴鹿市の総合計画に連動した内容とする、②地域の特色を、「鈴鹿中央道路の沿線に広がる活力ある商店街、中央部に広がる水田地帯」と定義し、③飯野地区で暮らすみんなが互いに協力し、活力があり、安心安全に楽しく生活し、笑顔で溢れるまちをつくることを目標に、「みんなが笑顔で暮らすまち 飯野」を合言葉に活動を推進することを決定しました。
 
(4)第1期の活動は6つの専門部毎に、①課題、②宝物、③4年間の事業計画と、メリハリをつけて特に力を入れて取り組む内容を決定したものですが、活動の進捗状況は十分とは言えませんでした。
その理由は、①コロナ禍で会合自体が持てなかったこと、②ワークショップで出された意見について、時間的余裕が無かったことから内容を十分検討せずそのまま計画案としたこと、③地域計画を作成した当時の担当者が退任し、引継ぎが十分でなかったこと、④当協議会が2020年2月に結成されたばかりで十分指導できなかったことが原因と思われます。

2 第2期計画策定に向けての経過

(1)第2期計画の作成にあたって、本部役員会は、①地域住民が求める施策の優先度が、役員会の求める方向性と一致しているか、②各専門部に対して第1期の評価と反省、並びに第2期に向けての課題と取り組みについての意向確認、③第1期で主体的な役割を担った本部役員からの聞き取り調査、④まちづくりの基本は、鈴鹿市と地域づくり協議会が協働作業として取り組むことから、課題別政策についての役割分担を明記する必要があると判断したところです。
 
(2)自治会を通じて実施した地域住民のアンケート(500世帯)は、福祉面については、独居老人が増えつつある中での友愛訪問など、声掛けや見守りサービス・緊急時の連絡体制を望む声がある一方で、高齢者の交流の場や子ども食堂・有償ボランティアについては、まだ身近に感じていないのか強い要望は見られませんでした。ただ活動が見える化する等、身近な関心事になると急速に期待感が高まってくるものと思われます。
 
(3)安心・安全ついては、防災等の体制づくり、登下校の見守りや防犯灯設置の優先順位が高く、また雑草処理対策や不法投棄等の地域美化・清掃活動も高い関心が寄せられました。文化・スポーツは地域の活動として一定程度認知されていることから、強い要望は見られなかったものと判断しています。
 
(4)総括的に言えるのは、役員会の考え方と地域住民の求める期待感とは大きな乖離は見られませんでした。もちろんアンケートの実施枚数が500枚であること、地域活動が住民に今一つ浸透しておらず、また現状が住民の求めるレベルにどの程度達しているかわからないためか、「答えようが無い」とのコメントと合わせて「分からない」の回答が一定数あったことは今後の目標設定にあたって留意しなければなりません。
 
(5)専門部からの回答は、コロナ禍であり、また役員が短期間で交代していることもあり、各専門部とも新規で掲げた重点施策の進捗状況は十分でなく、前年踏襲による活動を実践する傾向がみられました。
第1期で主体的な役割を担った本部役員からの聞き取り調査については、アンケート内容やワークショップの意見を踏まえ、目指すべき「思い」を大事にすること、さらに新たな方針を安易に作るのではなく、できなかった理由をしっかり分析することが大事であるとの示唆をいただきました。

(6)鈴鹿市に対しては、飯野地区が掲げる3本柱に相対する鈴鹿市の政策を、重点3項目として箇条書きにして明らかするよう求めました。
鈴鹿市の回答は、①目標を達成するには、幅広い施策を総合的に組み合わせて実施するものであり、重点施策以外でも必要な施策があり省略化できない、②重点施策として予算付けするのは、市長や議会である政治家の仕事であり、新体制のもと変更もあり得る、と言うものでした。(意見交換は、統一地方選挙前に実施)
 
(7)2023年2月6日の本部役員会において、各専門部からの聞き取り調査や、住民アンケートで出された意見を基に、第2期地域計画についての骨太方針(方向性)を確認しました。
その基本は、第1期の活動理念を踏襲しつつ飯野地区が目指すまちづくりの基本を、①防災・防犯・環境、②子育て・福祉、③文化・スポーツの三本柱とする。
また新規に環境美化等の地域課題に対応するため、専門部として、「環境部」の設置も確認しました。
第2期の骨太方針は、2023年6月11日に開催した地域づくり協議会の定期総会で承認されたことから、各専門部として次期4年間の活動計画(別紙)を検討してきたところです。

3 飯野地域の将来像

「みんなが笑顔で暮らすまち 飯野」

飯野地区で暮らすみんなが、互いに協力し、活力があり、安心安全で楽しく生活し、笑顔で溢れるようなまちこそが、私たちが描く飯野地域の将来像です。

4 地域づくりの基本目標と、専門部の活動方針

みんなが、笑顔で暮らせるまちを目指すため、地域づくり協議会の基本目標(1)~(8)と、7つの専門部の活動方針を別表において明らかにします。

(1)専門部の機能強化

ア 地域づくり協議会として、第2期の活動で重視すべきことは、地域づくり協議会の呼びかけで各地域の所属団体が集まる専門部の機能強化です。
飯野地区地域づくり協議会は2020年2月に結成されましたが、第1期の活動においてはコロナ禍でもあったことから、専門部としての活動というより、所属団体が従来から実施している活動がメインでありました。
そこで第2期の活動については、今後地域づくり協議会に求められる執行機関的な役割を担うための専門部の機能強化です。具体的には、会合すら持てなかった専門部についてはまず会議を開催し、部として何ができるのか、住民の希望にどう応えていくのか、専門部としての事務局体制を確立することが第2期の重点活動です。
 
イ 従来から各所属団体の垣根を越えて実施してきたイベントは、そのイベントの実施目的を考え、主となる専門部に割り当てることで、持たれあいのない事務局体制と分散してきた会計処理を一体的に処理することとします。なお主たる専門部の活動に位置づけても、各専門部間の協力体制は継続していくことは言うまでもありません。
また各専門部活動の集大成として、また交流親睦の場として、2027年度に第2回飯野まつりを総合イベントとして開催します。

2023年に開催された第一回「飯野まつり」の様子は以下のページからご覧いただけます。

(2)社会福祉部

飯野地区が目指す重要な柱は、社会福祉活動です。「すべての人に優しい町、すべての子供に夢のある暮らし」を目指して、現在民生委員・児童委員、老人会やさぎ草の会のメンバーが、それぞれ持ち場で活動をしています。引き続き評価反省を行いつつ活動を継続します。また地域づくり協議会に期待される内容として、子供食堂、有償ボランティア活動がありますが、飯野地区として優先すべきは、サロン活動の推進、認知症対策であると考えます。これらを踏まえ第2期は地域に根づいた専門部活動を目指します。

(3)産業振興部

「地域活性化できらめくまち」を目指します。飯野地区は、地区中央部の水田地帯を中心に、周辺を集落が取り囲んでいる環境下にあります。
第1期の産業振興部の活動として、地域環境美化の観点から「コスモス祭り」や、「わらアート・案山子」を活用したイベントを、さらには「さつま芋の栽培体験」を通じて、子供の健全育成の活動にも寄与してきました。また飯野まつりでは、地元の安心安全な農産物を周知するとともに、安価で提供し厳しい庶民の暮らしに大いに貢献したと評価をされました。第2期活動においては第1期活動の評価反省を行いつつ、より深化した活動を目指します。

(4)文化振興部

文化力の向上は、厳しい社会経済環境の中で、地域の皆様が交流を深め、かつともに助け合い、活力ある地域を作る背骨にあたる重要な活動です。公民館活動を中心に「みんなが様々な文化的イベントなどに気楽に参加できるまち」を目指し、引き続き人権や心の豊かさの醸成につなげていきます。同時に文化振興部として、地域の文化財を後世に残すための記録活動と、地域の皆様に地域文化を知ってもらうための広報活動にも取り組んでいきます。

(5)スポーツ振興部

スポーツを通じた心身の健康と地域交流は、今後一層重要視される活動であり、スポーツ振興部の果たす役割は極めて大きいものがあります。ついては引き続き「こどもから高齢者までスポーツを通して元気にくらせるまち」を目指して体育委員会を中心に活動していきます。またスポーツ振興部としては、自治会対抗の球技イベントについて種目・参加方法について見直すとともに、自治会の体育委員と地域づくり協議会の関係者の交流を兼ねたスポーツイベントを、第2期活動では計画していくこととします。

(6)青少年育成部

第1期では、各所属団体と連携し、餅つき大会・すこやか教室・さつま芋栽培体験を実施してきました。第2期の活動を考えるにあたって、少子高齢化の中において飯野地区は、未来に輝く子供が比較的に多い地域であることを鑑み、地域の宝でもある子供を、家庭はもちろんのこと、「地域で見守り、安全安心な中で子どもが輝けるまち」を目指していくことが大事です。
しかし一方で、飯野地区は通学エリアとして、4つの小学校(飯野・神戸・清和・玉垣)と3つの中学校(創徳・神戸・千代崎)が絡む地域で、5つの交通安全協会と、自治会も小学校毎に4つのエリアに分かれています。第2期にあっては青少年育成部として講演会を開催するとともに、青少年育成町民会議の代表者間で、地域課題を共有しどのような活動が可能か検討することとします。

(7)防災安全部

「地域コミュニティーで防災安全を確保するまち」を目指して、防災安全部は飯野消防分団員を中心に活動を展開してきました。飯野地区は、地形的に自然災害が発生しにくいエリアですが、どこにでも発生しうる火災や、地震対応等の危機管理意識を啓発するため、第2期においてはコロナ禍で開催できなかった「防災フェスタ」を開催します。また消防分団員の募集や、犯罪率が一番少ないまちを目指し、引き続き「子供の見守り活動」を実施します。

(8)環境部

地域環境の悪化は、治安面にも悪影響を及ぼします。また住民アンケートでもゴミの不法投棄や、公共地の雑草が地域美化からも問題があるとの意見を踏まえ、第2期活動の重点として「環境部」を設置します。スローガンは「気持ちよく安心して暮らせるまち」で、飯野地区自治会連合会の協力を得て、令和6年6月の定期総会で「環境委員会」を立ち上げます。
「環境部」は、まずは環境委員会が機能するよう組織づくりが第一ですが、「環境部」設置の目的は、総合的な対策を検討し、行政と一体になって啓発活動を行うことです。ごみ問題や雑草問題については第2期を前期と後期に分け、また空き家対策や野犬・野良猫対策等の地域が抱える課題については、4年間を1サイクルとして、環境部としてどこまでできるか調査検討を行います。

地域計画の全文は、次の通りです。

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