千手観音立像

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深藕寺外観

深藕寺(じんぐうじ)は、天平勝宝年間に行基によって建立されたと伝えられるお寺です。
その境内に観音堂があり、ご本尊として千手観音立像が祀られています。
像の高さはおよそ170センチメートル。ほぼ人間と等身大の観音様で、平安時代後期の作と考えられています。

年に一度の御開帳

平素は扉が閉じられており、年に一度、4月17日のみ御開帳されます。
地元の飯野寺家町では、4月の御開帳日を含めて、年に四回「観音祭礼」を開催し、大切にお祀りしています。

この千手観音立像は一木いちぼく造り(頭と同体が一本の巨木から掘り出される技法)で造られています。
42本の手や持物、両足先、台座・光背、頭上の化物けぶつ(十一面の仏面)などは後世に修理され、継ぎ足されたものですが、一木で造られた頭部から胴体にかけての体の中心部分は、若干の彫り直しがあるものの、像が造られた平安時代後期の作風を伝えています。

平成22年8月19日、鈴鹿市有形文化財に指定されました。

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